COLUMNコラム

インプラント・入れ歯

インプラント治療の流れと期間は?手術の痛みや完成までの道のりを解説

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監修:松田 昌浩(ローカルズ歯科クリニック 院長・歯科医師)

この記事のポイント

  • インプラントは「検査→手術→治癒期間→人工の歯の装着」の順に進みます
  • 完成までの期間は、一般に3ヶ月〜1年程度が目安で、骨の状態で変わります
  • 手術は局所麻酔で行い、手術中の痛みはほとんど感じない方が多いです
  • 術後の腫れや痛みは数日がピークで、多くは1週間ほどで落ち着きます
  • 長く使うには、治療後の毎日のお手入れと定期的なメンテナンスが欠かせません

インプラント治療はどんな流れで進む?

インプラント治療は、①カウンセリング → ②精密検査 → ③治療計画の説明 → ④インプラントを埋める手術 → ⑤骨とつくのを待つ治癒期間 → ⑥人工の歯の装着 → ⑦メンテナンスの順に進みます。歯を失った部分のあごの骨に人工の歯根(インプラント体)を埋め、その上に人工の歯を取り付ける治療です。

入れ歯やブリッジと違い、外科手術をともないます。そのため、手術の前に骨や全身の状態をしっかり確認することが、治療の中でもとても大切な工程です。

ステップ主な内容期間・回数の目安
① カウンセリングお悩みやご希望を伺い、インプラント・入れ歯・ブリッジの違いを説明1回
② 精密検査歯科用CTで骨の量や神経の位置を確認。全身の健康状態も伺う1〜2回
③ 治療計画の説明治療の方法・期間・費用・リスクを説明し、納得したうえで決める1回
④ 埋入手術局所麻酔をして、あごの骨にインプラント体を埋める1回(1本なら1時間前後が目安)
⑤ 治癒期間インプラント体と骨がしっかり結合するのを待つ一般に2〜6ヶ月程度
⑥ 人工の歯の装着型取りをして、人工の歯(上部構造)を取り付ける2〜3回
⑦ メンテナンス定期的に、インプラントと周りの歯ぐきの状態を確認・清掃3ヶ月ごとなどが目安

回数や期間は、本数や骨の状態、手術の方法によって変わります。上の表は一般的な目安として参考にしてください。

「1回法」と「2回法」の違い

インプラントの手術には、大きく分けて「1回法」と「2回法」があります。1回法は、インプラント体を埋める手術の際に、頭の部分を歯ぐきの上に出しておく方法で、手術は1回ですみます。2回法は、インプラント体を歯ぐきの中に完全に埋めて治癒を待ち、あとで歯ぐきを小さく開いて土台を取り付ける方法で、手術が2回になります。

2回法は、治癒期間中にインプラントに力がかかりにくく、感染のリスクをおさえやすいとされます。骨の量が少ない場合や、骨を増やす処置を同時に行う場合などに選ばれることが多い方法です。どちらが合うかは、骨の状態や部位によって決めます。

手術の前にどんな検査をする?

手術の前には、歯科用CTで骨の厚み・高さ、神経や血管の位置を立体的に確認します。インプラントを安全に埋められるかどうかは、この検査で判断します。

一般的なレントゲンは平面の画像ですが、歯科用CT(コーンビームCT)では骨を立体的に見ることができます。あごの骨の中には、下あごの神経や上あごの空洞(上顎洞:じょうがくどう)などがあり、それらとの距離を正確に知ることが大切です。

  • CT撮影:骨の量・形・硬さの目安、神経や空洞の位置を確認します
  • お口の中の検査:虫歯や歯周病がないか、かみ合わせの状態を確認します
  • 全身の健康状態の確認:持病、飲んでいるお薬、喫煙の有無などを伺います

歯周病がある場合は、先に歯周病の治療を行うことがあります。歯周病菌が多い状態でインプラントを入れると、インプラントの周りにも炎症が起こりやすくなるためです。

検査の結果、骨の量が足りない場合は、骨を増やす処置が必要になったり、インプラント以外の方法をご提案したりすることもあります。

インプラントの手術は痛い?腫れはどのくらい続く?

手術は局所麻酔をしっかり効かせてから行うため、手術中の痛みはほとんど感じない方が多いです。麻酔が切れた後に痛みや腫れが出ることがありますが、痛み止めでおさまる程度のことが一般的です。

「骨に埋める」と聞くと怖く感じるかもしれません。しかし、骨そのものには痛みを感じる神経が少なく、歯を抜くときと同じような局所麻酔で手術を行います。手術中は、押される感じや振動を感じることはあります。

術後の経過の目安

時期よくある状態過ごし方のポイント
手術当日麻酔が切れると痛みが出ることがある。にじむ程度の出血処方された痛み止めを飲む。強いうがいや激しい運動、飲酒、入浴は控える
2〜3日後腫れが一番出やすい時期頬を冷やしすぎない程度に冷やす。やわらかい食事にする
1週間前後腫れや痛みはほとんど落ち着く抜糸や経過の確認のために受診する

強い痛みが何日も続く、腫れがどんどんひどくなる、血が止まらない、熱が出るといった場合は、我慢せずに早めに歯科医院へ連絡してください。

腫れや痛みの出方には個人差があります。埋める本数が多い場合や、骨を増やす処置を一緒に行った場合は、腫れが出やすくなる傾向があります。

完成までの期間はどのくらい?長くなるのはどんなとき?

検査から人工の歯が入るまでの期間は、一般に3ヶ月〜1年程度が目安です。中でも長くかかるのが、インプラント体と骨が結合するのを待つ「治癒期間」です。

インプラント体は、時間をかけて骨とくっついていきます。この結合が弱いうちに強くかむと、うまくつかない原因になるため、しっかり待つことが大切です。一般に、下あごより上あごのほうが骨がやわらかく、治癒期間が長めになる傾向があります。

期間が長くなりやすいケース

  • 骨の量が足りず、骨を増やす処置(骨造成)が必要な場合
  • 歯を抜いてすぐの場合で、抜いた部分の治りを待つ必要があるとき
  • 歯周病や虫歯の治療を先に行う必要がある場合
  • 糖尿病などで、傷の治りに時間がかかる場合

骨を増やす処置(骨造成)とは

歯を失ってから時間がたつと、かむ刺激がなくなったあごの骨は、少しずつやせていきます。骨の幅や高さが足りない場合は、インプラントを支えられるように骨を増やす処置(骨造成:こつぞうせい)を行うことがあります。

骨造成には、骨の幅を補う方法や、上あごの空洞(上顎洞)の底を持ち上げて骨の高さを確保する方法などがあります。処置の内容によって、インプラントを埋めるのと同時に行う場合と、骨が十分にできるのを待ってからインプラントを埋める場合があり、後者は治療期間が長くなります。

治癒期間中も、見た目が気になる部分には仮の歯を入れられる場合があります。お仕事やご予定に合わせたスケジュールも、治療計画の段階でご相談ください。

インプラント治療を受けられないのはどんな人?

あごの骨の量が極端に少ない方、全身の病気がコントロールできていない方、あごの骨が成長中の方などは、インプラント治療が難しい、または慎重な判断が必要になります。

状態理由考えられる対応
骨の量が足りないインプラント体を支えきれない骨を増やす処置、または入れ歯・ブリッジを検討
糖尿病などの持病がある傷の治りや、骨とつく力に影響することがある主治医と相談し、状態が安定していれば治療できることもある
喫煙している血流が悪くなり、骨とつきにくくなるとされる治療前後の禁煙・減煙をおすすめする
重い歯周病があるインプラントの周りにも炎症が起こりやすい先に歯周病の治療を行う
成長期(10代前半など)あごの骨がまだ成長している成長が落ち着くまで待つ
妊娠中手術やお薬、レントゲンの負担を避けたい出産後に検討する

これらに当てはまっても、すぐに「できない」と決まるわけではありません。状態を詳しく調べたうえで判断しますので、まずはご相談ください。入れ歯など、インプラント以外の方法もあわせてご提案します。

インプラントを長持ちさせるには?

インプラントを長く使うためには、毎日のていねいな歯みがきと、歯科医院での定期的なメンテナンスが欠かせません。インプラント自体は虫歯になりませんが、周りの歯ぐきや骨に炎症が起こる「インプラント周囲炎」に注意が必要です。

インプラント周囲炎は、歯周病と同じように、歯垢(プラーク)の中の細菌によって起こります。進むと、インプラントを支えている骨が減り、ぐらついたり抜けたりする原因になります。初期は痛みなどの自覚症状が出にくいため、定期的なチェックで早めに見つけることが大切です。

  • 歯ブラシに加えて、歯間ブラシやデンタルフロスで人工の歯の根元をきれいにする
  • 3ヶ月ごとなど、決められた間隔で定期メンテナンスを受ける
  • 喫煙はインプラント周囲炎のリスクを高めるとされるため、控える
  • 歯ぎしり・食いしばりがある場合は、マウスピースなどで負担を減らす

メンテナンスでは、インプラントの周りの歯ぐきの状態やかみ合わせを確認し、ご自身では落としきれない汚れを専用の器具で清掃します。必要に応じてレントゲンで骨の状態も確認します。かみ合わせは年月とともに少しずつ変わるため、人工の歯に強い力がかかりすぎていないかを確認することも大切です。

また、インプラントの人工の歯は、天然の歯のようなクッション(歯根膜:しこんまく)がないため、かむ力の感覚が伝わりにくいとされます。かたいものを強くかみすぎないよう、意識していただくことも長持ちにつながります。治療が終わってからが、長くお使いいただくためのスタートです。

インプラントの費用は?保険は使える?

インプラント治療は、原則として健康保険が使えない自由診療(自費診療)です。費用は本数や骨の状態、骨を増やす処置の有無などによって変わるため、精密検査のあとに総額のお見積りを確認することが大切です。

見積りでは、検査・手術・人工の歯・メンテナンスなど、何が含まれているかを確認しましょう。また、インプラント治療は医療費控除の対象になる場合があります。1年間に支払った医療費が一定額を超えると、確定申告で税金の一部が戻ることがありますので、領収書は大切に保管してください。

ローカルズ歯科クリニックでは、精密検査のあとに治療の方法・期間・費用・リスクをご説明し、ご納得いただいてから治療を始めます。くわしくはインプラントのページもご覧ください。

まとめ

インプラント治療は、検査・手術・治癒期間・人工の歯の装着という流れで進み、完成までには一般に3ヶ月〜1年程度かかります。手術は局所麻酔で行い、術後の腫れや痛みは多くの場合1週間ほどで落ち着きます。治療後は、毎日のお手入れと定期的なメンテナンスで、インプラント周囲炎を防ぐことが長持ちのカギです。

ローカルズ歯科クリニック(上大岡駅 東口から徒歩30秒)では、歯科用CTで骨や神経の位置を確認し、問題なく治療ができると判断した場合にのみインプラント治療を行っています。歯科医師・歯科衛生士が勉強会に参加し、新しい知識を学び続けています。インプラントが合うかどうか知りたい方も、お気軽にご相談ください。

よくあるご質問

Qインプラント治療は何回くらい通院しますか?
A

本数や骨の状態によりますが、一般には検査から人工の歯の装着まで5〜10回程度が目安です。骨を増やす処置が必要な場合は、回数が増えることがあります。

Q手術の当日は仕事を休んだほうがいいですか?
A

手術当日は、激しい運動や飲酒を控え、安静に過ごしていただくことをおすすめします。翌日以降は、デスクワークなど体への負担が少ないお仕事であれば、多くの方が普段どおり過ごされています。

Q治療期間中、歯がない状態で過ごすのですか?
A

見た目が気になる前歯などは、治癒期間中に仮の歯や仮の入れ歯を使える場合があります。治療計画を立てる際にご相談ください。

Q高齢でもインプラント治療は受けられますか?
A

年齢だけで受けられないということはありません。骨の状態や全身の健康状態、手術への負担を考えて判断します。持病がある方は、主治医と相談しながら進めることがあります。

Qインプラントはどのくらい持ちますか?
A

毎日のお手入れや定期的なメンテナンスの状況、かみ合わせ、喫煙の有無などによって変わります。長く使っていただくために、治療後も定期的にメンテナンスを受けていただくことが大切です。

Qインプラント周囲炎になったらどうなりますか?
A

初期であれば、清掃や消毒で炎症をおさえられることがあります。進むとインプラントを支える骨が減り、抜けてしまうこともあるため、定期的なチェックで早めに見つけることが大切です。

気になる症状は、お気軽にご相談ください

上大岡駅東口から徒歩30秒。初診・急患も随時受け付けています。

月〜土 9:00〜13:00/14:30〜18:00(日曜・祝日休診)

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